
砥粒について
砥粒とは、切刃として被研削材の研削に主要な働きをする、高硬度の粒状や粉末状の物質です。
これに結合剤を混ぜて型に入れて焼き固めると「砥石」になります。
品種は、1)アルミナ系(酸化アルミニウム)2)シリコン系(炭化珪素) 3)超砥粒系(ダイヤモンド)
に分かれます。
主な砥粒の種類
| 区分 | 砥粒記号 | 種類 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| アルミナ系 | A | 褐色アルミナ研削材 | 主として酸化チタニウムを固溶したコランダム結晶から成り、全体として褐色を帯びている。色が褐色で、他の「砥粒」に比べ硬さは幾分低いですが、粘り強さは最も高く、自由研削(両頭グラインダー)や一般銅材の研削作業に適しています。 |
| WA | 白色アルミナ研削材 | 色が白色で、アルミナ質の純度が99%以上と「砥粒」に不純物がほとんどありません。WAはAより硬く、粘り強さが低いため、加工中に「砥粒」が微小破壊しやすく、常に鋭利な状態を維持しやすいため、切れ味がよいのが特徴です。このため、合金銅、工具銅、焼入銅など比較的硬い材料の研削作業に適しています。 | |
| PA | 淡紅色アルミナ研削材 | バイヤ法で精製したアルミナに適量の酸化クロム、必要に応じて酸化チタニウムから成る原料を加え、電気炉で溶融し、凝固させた塊を粉砕整粒したもの。WAより靭性が高く、硬度があり、形状保持力に優れている為、ドレッシングサイクルが長く、研削時の発熱が少なく焼入れ銅、調質材などの研削に向きます。 | |
| HA | 解砕形アルミナ研削材 | ボーキサイト又はバイヤ法で精製したアルミナから成るアルミナ質原料を電気炉で溶融し、凝固させた固まりを解砕し整粒したもの。主としてコランダムの単一結晶から成る。 | |
| AE | 人造エメリー研削材 | ボーキサイトから成るアルミナ質原料を電気炉で溶融還元し、凝固させた塊を粉砕整粒したもの。主としてコランダム結晶とムライト結晶から成り、全体として灰黒色を帯びている、高硬度で適度な靭性のある研磨剤です。結晶構造が特異で、自生発刃作用があります。 | |
| Z | アルミナジルコニア研削材 | 高純度のジルコニアとアルミナを2500℃以上の高温で溶解させた高級研磨剤です。銅、鋳鉄、耐熱銅、チタン、ニッケル合金、アルミニウム合金、チタン合金、タングステンなどの研磨に使用でき、高硬度、高い靭性のある研磨剤です。 | |
| シリコン系 | C | 黒色炭化けい素研削材 | 色が黒色で、炭化けい素の純度が95%以上です。CやAやWAに比べて硬いですが、粘り強さが低いです。このためCは鉄鋼を研磨すると消耗が早く、研削仕上げ面が曇るという欠点があるため、鉄鋼の研削には適さず、一方、アルミニウム合金や銅合金など非鉄金属や鋳鉄など硬くて脆い材料、超硬合金などの研削作業に適しています。 |
| GC | 緑色炭化けい素研削材 | 主にけい石、けい砂から成る酸化けい素質材料とコークスとを天電気抵抗炉で反応生成させた塊を粉砕整粒したもの。炭化けい素の純度が99%以上であり、高硬度であるが粘り強さが低く、このため、超硬合金や特殊鋳鉄のような特に硬い材料の研削作業に適しています。 | |
| ダイヤモンド系 | D | 炭素 |
※WA-CM 弊社で独自に加工した砥粒



