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なぜ砥石に弾性が必要か?砥石って硬いものじゃないの?|弾性砥石の仕組みを解説

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なぜ砥石に弾性が必要か?砥石って硬いものじゃないの?|弾性砥石の仕組みを解説

一般的な砥石は、高い剛性を持ち、効率よく材料を削ることを目的に設計されています。そのため、「砥石=硬いもの」というイメージを持つ方も多いでしょう。

一方で、工業用砥石にはあえて弾性を持たせた「弾性砥石(ゴム砥石)」があります。

弾性を持つことで、一般的な砥石とは異なる加工特性を発揮し、研削後のバリ取りや研磨、最終仕上げなどの工程で活用されることがあります。

砥石に弾性を持たせる目的は、単に柔らかくすることではありません。加工対象への追従性を高め、加工条件に応じた仕上がりや作業性の向上に役立てることにあります。

この記事では、砥石に弾性が必要とされる理由や仕組み、一般砥石との違い、どのような加工で活用されているのかを解説します。

なぜ砥石に弾性が必要なのか?

砥石に弾性を持たせる目的は、加工対象への追従性を高め、加工条件に応じた安定した加工を行いやすくするためです。

一般的な砥石は高い剛性を持ち、研削性や加工効率を重視した設計が多く採用されています。そのため、粗加工や大きく削る加工に適しています。

一方で、バリ取りや研磨、最終仕上げなどでは、加工対象の形状になじみながら、必要以上に削らずに加工したい場面があります。

特に曲面や複雑形状、薄肉部品などでは、加工面への追従性が仕上がりに影響することがあります。

このような加工条件に対応するため、砥石に適度な弾性を持たせた弾性砥石が使用されています。

一般砥石と弾性砥石の違い

一般砥石と弾性砥石では、得意とする加工が異なります。

比較項目 一般砥石 弾性砥石(ゴム砥石)
剛性 高い 適度な弾性がある
加工面への追従性 比較的低い 高い
主な用途 研削加工・粗加工・バリ取り 微細なバリ取り・研磨・表面仕上げ
作業の安定性 加工条件に左右される ハネ・ビビリが少なく安定した表面仕上げを目指しやすい


粗加工では高い剛性を持つ砥石が適している一方、仕上げ加工では弾性砥石が適する場合があります。

重要なのは、どちらが優れているということではなく、用途に応じて使い分けることです。

弾性砥石はどのような加工に適しているのか?

弾性砥石は、加工対象になじみながら加工できるため、表面品質が求められる工程で活用されています。

一般砥石は剛性が高く、高い研削力が求められる加工に適しています。一方で、弾性を備えた砥石は加工対象の形状に追従しやすく、加工条件によっては次のような効果が期待できます。

  • 曲面や複雑形状にも追従しやすい
  • 局所的な切り込みを抑えやすく、削り過ぎや作業ムラを軽減しやすい
  • 研磨傷が目立ちにくく、均一な仕上がりを目指しやすい
  • ハネやビビリが少なく、安定した作業を行いやすい

そのため、弾性砥石は、研削後のバリ取り、研磨、最終仕上げなど、加工面を整えて表面品質を向上させる工程で活用されることがあります。

ゴム砥石が弾性を持つ理由

ゴム砥石は、結合材にゴムを使用しているため、適度な弾性を備えています。

砥石は一般的に、次の3つの要素で構成されています。

  • 砥粒(実際に工作物を削る部分)
  • 結合材(砥粒を保持する部分)
  • 気孔(切りくずの排出や冷却に関わる部分)

ゴム砥石では、この結合材にゴムを使用しています。また、一般砥石にはある気孔がないことが特長です。

ゴムは、加えた力の方向に大きく伸縮し、力を除くと元の形状に戻る特性を持っています。この性質により、砥石全体にも適度な弾性が生まれ、加工面の形状に追従しやすくなります。

また、加工中にはゴム結合材が適度に摩耗することで古い砥粒が脱粒し、新しい砥粒が表面に現れる自生作用が働きます。

このため、用途や加工条件によっては切れ味を維持しやすく、安定した加工に寄与します。

ゴム砥石の構造や特徴については、砥石としてのゴムとは?弾性砥石の特徴・仕組み・用途を解説でも詳しく紹介しています。

用途に応じて適切な砥石を選ぶことが重要

加工内容に応じて砥石を使い分けることが、加工品質の安定につながります。

例えば、

  • 粗加工では剛性の高い砥石
  • 中間工程~最終仕上げ(微細なバリ取り、切削目除去、溶接ビードの表面研磨など)ではゴム砥石などの弾性砥石

のように、工程によって適した工具は異なります。

加工材質や形状、要求品質を考慮して工具を選定することで、より効率的な加工につながります

まとめ

砥石に弾性が必要とされる理由は、加工対象への追従性を高め、加工条件に応じた安定した加工を行いやすくするためです。

一般的な砥石と弾性砥石は、それぞれ得意とする加工が異なります。

粗加工では剛性の高い砥石が適している一方で、研削後のバリ取りや研磨、最終仕上げなどでは、弾性砥石が適する場合があります。

また、ゴム砥石は結合材にゴムを使用することで弾性を備え、自生作用の働きにより切れ味を維持しやすく、均一な仕上がりを目指しやすいという特徴があります。こうした特性を活かすためには、加工内容や材質、求める仕上がりに応じて、適切な砥石を選定することが重要です。

ダイワラビン株式会社では、ゴム弾性と自生作用を活かした弾性ゴム砥石を取り扱っております。加工材質や加工内容、使用設備に応じて、粒度・硬さ・形状など用途に適したゴム砥石をご提案しています。工具選定でお困りの際はお気軽にご相談ください。

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